「天将降大任于斯人也、」
天の将(まさ)に大任(たいにん)を是の人に降さんとするや
「必先苦其心志、労其筋骨、」
必ず先ずその心志(しんし)を苦しめ、その筋骨を労せしめ、
「餓其体膚、空乏其身、」
その体膚(たいふ)を餓えしめ、その身を空乏(くうぼう)にし、
「行拂乱其所為、」
行いには其の為す所を払乱(ふつらん)せしむ。
「所以動心忍性、曾益其所不能」
心を動かし、性を忍び、其の能(よ)くせざる所を曾益(ぞうえき)せしむる所以(ゆえん)なり。
***
<現代語訳>(佐久 協「『孟子』は人を強くする」より)
天上の神がある人物に重要な任務を与えようとしたときは、
必ずその人の心を苦しめ、
肉体を疲労させ、
生活を困窮させ、
やる事なす事すべてがカラ回りするような
大苦境に陥れるものだ。
大苦境に陥れるものだ。
それは天がその人の心を鍛え、
忍耐力を増大させ、
大任を負わせるに足る人物に育て上げようとしている何よりの証拠なのだ。
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押忍! 石黒康之
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