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2015年10月18日日曜日

今日の言葉 稽古

石黒ブログを読んで頂けるご縁に感謝致します。

いつもありがとうございます。


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何事にも変通(へんつう、臨機応変の処置)
 ということがあるのを知っておかなくてはならない。

 言いかえれば権道であり、
 困難なことを先にするのが、聖人の教えである。
 しかし、時によってはそうでない場合がある。

 たとえば農家で、交錯や草取りが
 手おくれになるようなことがある。

 すると草が多く茂った所から先に取るのが、
 世間一般の常識である。
 しかしそういう時には、草が少なくて、
 取りやすい所から取って、
 草が多い所は最後にするのがいいのである。

 草が多くて、手間がかかる所を先にすれば、
 かえって手間どって、その間に草の少ない所も
 一面の草原になってしまって、
 どちらも手おくれになってしまうからである。

 草が多くて手間のかかる所は、
 少し荒れたままにしておいても大丈夫だと、
 しばらくはそのままにしておき、
 草が少なくて手軽な所から片付けるのである。

 そうしないで、草の多い所で日時をかけると、
 僅かな土地のために、畑全体が順々に手おくれになって、
 損害が大きくなるからである。

 国家を復興する時も、同じである。

 また山林を開拓する時には、
 大きな木はそのままにしておいて、
 周囲を切り開く方がよい。

 三、四年経てば、木の根は自然に朽ちて、
 力を入れないでも自然に
 片付けられるようになるものである。

 これを開拓の時に一緒に取り除こうとすると
 九郎ばかり多くて、功は少ない。
 万事、世の中はそうしたものである。

 村を復興しようとする時も、
 同じようなことが言える。

 復興事業には、必ず反対する者がいるが、
 これに対しても、先の草取りの考え方でやるのがいい。

 反対する者は相手にせずに、
 自分の復興事業を着々と進めていけばいいのである。


 ◆不運を幸運に変える生き方・考え方
 『親子で学びたい二宮金次郎伝』(三戸岡道夫・著)


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致知より



拳立て九十五回です。



今日一日、皆様が無事であることを神にお祈り致します。



押忍 石黒康之

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