プロフィール

2014年8月19日火曜日

内弟子修行時代

以下(☆記し以降)は、本日の致知出版社様から頂いたメルマガの一部であります。


落語と空手道。

道こそ違えど内弟子修行の本質がズバリと書かれておりました。



「内弟子修行とは空手道が強くなる為に志願する」

こんな事は当たり前の当たり前なことなんです。



しかし、それ以上に「機転」をいかに利かすことが出来るか?


この、「機転」。




わしは三年間の内弟子修行経験上、

[内弟子とは「機転」である。]


と、考えております。



内弟子修行の一日は、

理不尽な事の連続につぐ連続。


ある意味、全ての生活、稽古、修行が理不尽なのです。


まともな道理なんか何一つ通用しない理不尽な生活、稽古なんです。(笑)




そんな理不尽な中で人間形成、自分を鍛え練る。(文字通り鍛錬)


そして、その内弟子修行(仮想現実社会)で鍛錬した経験を、

いかに実社会、現実社会に落とし込んで、

「世のため、人のため、そして自分のためにする事ができるのか?」、

この為にある様な気がしてならないのです。




「泥の中に咲き、

その泥から栄養を吸い上げて、

世界一綺麗と言われる蓮の花を見事に咲かせなければならないのです。」



もし、今、大山総裁が生きてこの世にいらっしゃったら、

きっと、その全ての答えを教えてくれただろうと思います。

(いや、しかし、総裁らしく、答えを教えずに、

「自分の頭で考えろ」と20年も前にあの世に旅立っていかれました。)



前置きが長くなってしまいましたが、是非とも御一読の程をお勧め致します。



☆☆☆☆☆
女性落語家第一号として、
今年40周年を迎えた露の都さん。


それまで男性落語家しか存在しなかった世界で、
道なき道を切り拓いてきました。


そんな露の都さんが語った
「修業時代の師匠の教え」とは——。


┌───────今日の注目の人─────────┐



  「先繰り機転を利かせなければならない」
        

       露の都(落語家)
   
      
    ※『致知』2014年9月号
     連載「第一線で活躍する女性」より


└───────────────────────┘

——修業時代、師匠からの教えで
  心に残っていることはありますか。


3年間は内弟子として一緒に暮らしていましたが、
よく「うちではええけど、よそでやったらあかんで」
と言われることがありました。


でも、それは「うちでもやったらあかんで」
ということなんです。


それから「先繰り機転」ということも
よく言われましたね。


——「先繰り機転」とはどういうことですか?


「俺が考えていることを読めへんかったら、
 何百人のお客さんの前で喋られへんで」と。


この教えがどれだけ大事か、
自分が弟子を取るようになってよく分かります。


毎日一緒にいて怒られ教えられていく中で、
師匠はこういう時、こうするんじゃないか、
こうしてほしいんじゃないか、
と見抜ける子は伸びるのが早いです。


逆に、見抜けない子というのは、
結局全部自分の寸法でやってしまいます。


そうなると、高座に上がってもお客様の反応よりも、
自分のやりたいようにやってしまうことになります。


——なるほど、自分の都合で動いてしまう。


師匠は絶対に意地悪で
叱っているわけではないですから。


この子に必要だと思って教えていることを、
分からないなりにも自分を殺して素直に聞ける子は、
次第に先繰り機転も利くようになるし、
伸びるのも早いと思います。


やはりそうやって弟子を指導するようになり、
さらに師匠のありがたさを感じるようになりました。


師匠が前例を打ち破って
女性の私を弟子にしてくださらなかったら、
今日の私はないですから。


——女性落語家第一号として男性社会の中で
  ご苦労されたことはありますか?


私はあまり深く考えないんです(笑)。


やれるかやれないかを考えたら、
無理だという要因のほうが多いですから。


落語界の中には、もちろん女に落語なんてできない
という考えの人もいたし、それをはっきり言う人もいました。


若い時には楽屋の中で「あっちに行け!」
と言われたこともあります。


だけど、割と堪えないんですよ、私(笑)。


その時は悲しかったと思いますが、
そういう舞台の裏の出来事よりも、
高座に上がり、お客様が笑ってくれないことのほうが堪えました。


周囲の皆様は「女や、男や」と見るかもしれませんが、
私自身は一人の落語家として生きてきたつもりです。


……続きは『致知』9月号 P92〜P94をご一読ください。

☆☆☆☆☆


以上であります。


押忍! 石黒康之

0 件のコメント:

コメントを投稿